むきになって,一方向に吹き続けているような風だった。
すれ違う自転車の鈴の音も,引っ張られて変な音程に変化した。
ここ数日,無風の中で走っていたようにおもうので,えらくストレスを感じた。
そのストレスとむきになって張り合って走るのが,なにやら馬鹿らしくなり,最後は歩いた。
桜は半開で,そうか,この風で散ってしまう桜もあるな,というようなことを考えた。
何故だか,梶井基次郎のレモンのことを考えた。
少年らが吠えながら追いかけあっていた。
まぁ,春ということだなと気づき,レモンのことを考えた自分を,なにやら場違いに思った。
もっと様々なことを考えたり,思ったりしたけれども,夜ごはんを食べてるうちに忘れた。
追伸 漢字で書けないので,あえて「檸檬」をレモンとしたけど,漢字でないと雰囲気でませんな……
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